こども部屋おばさんの記録

アラサーオタクに救いはあるのか

【一生】ヒプノシスマイクとの半年を振り返る②【トリオ漫才してくれや】

ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-音楽原作キャラクターラッププロジェクトなのでメインコンテンツは楽曲である(はず)。②はどついたれ本舗参加楽曲の感想記事とする。

おおよそ視聴した順番。並べてみると発表順と全く違って、時系列で曲を追えていた人と印象が全く違うんだろうなって思う。

 

『あゝオオサカdreamin'night』

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衝撃を受けた1曲目。

最初の人、声作りすごい……白膠木簓CVいわさきりょうたさん……高い声が明るくて楽しくて笑顔になれるし他人をおちょくるようにも聞こえる……これがお笑い芸人のラップバトル……。硬すぎなくてもはっきりしてて聞きやすいけどこれはミキシングの人のおかげかもしれん。

黒田さんのラップもすごい……ええ声……含みのあるバリトンボイスは虜になる……聞く人に絡みつくような声とリズムは癖になるのよ……それにしてもええ声や。

河西さんのキャラクターのパートはYouTubeで聞けなかったけど最後にとんでもないものをぶち込んできたな!?個性を反映して吃りながらもうだめだってなったところで漫才が始まりギアを上げる。なにそれめっちゃオモロじゃん(後にボイスドラマとコミックを履修し天を仰ぐ)。キャラクターの世界線ではここのパートはどういう扱いになってるんだろう。

 

更にサウンドがとてもとても好き。和楽器は元から好きだけど軽快な三味線のメロディにワクワクする。和音作ってるのは尺八かな、笙だともっとふんわりした音になりそう。ずっと後ろでカタカタチキチキなってるのはまさか簓じゃないだろうな、でもハンドルで歯車をまわす打楽器(※ラチェットっていう名前調べました)だとカタカタの音の感覚もっと狭いしな……何の楽器か教えてDJ松永さん……(キャラクターの名前を検索する過程で簓も盧笙も和楽器名と学ぶ。ついでに白膠木も植物名と学ぶ)。

18人曲やコミック特典曲、舞台版曲と比べると三味線の音が本当にクール。他の曲は三味線をコミカルに道化のような楽しさと笑いを追求する役を強調しているように思えるのに対して、dreamin'nightは陽気な雰囲気を纏いながら爪を隠した能ある鷹感というか、つよいひとがよゆうたっぷりにふるまう(表現力の限界)様な印象を受ける。コテコテしたオオサカのお笑いテイストよりも力が抜けていて洒脱な音運びがすごい。現代に和楽器を使うと加減によっては泥臭くて古めかしい、乱暴に言ってしまえばダサくなる可能性があるがdreamin'nightの三味線からは洗練された令和の音がする。

それぞれのメインパートで三味線のメロディが変わるのも乙。最初の簓のソロパートの後ろはイントロと同じメロディ(サビにも使用されるのでメインフレーズずっと背負ってる)、零パートは簓さんよりも音符少なめ音階の上下移動大きめでどっしりと構えた雰囲気と技量が感じられる。盧笙パートは三味線よりも前面に出ているエレキベースが休符多めの不規則なリズム刻んでてサウンドでも狼狽えてるやん。でも音楽としてめっちゃかっこいい。合いの手のように入る三味も緊張を表現する音色にも聞こえるしその後の展開を示唆する相方役のような気もする。もしかして和音の笛は見守っている零なのか?やれやれって長いため息吐いてないか?盧笙パートのサウンドはほんとに聴きがいがある。楽しい。

あゝオオサカdreamin'night、インストを延々と聴きたい。

 

各ソロ曲

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あゝオオサカdreamin'nightの盤には3人のソロ曲も収録されていて、個別の視聴動画はない代わりに↑の動画がある。

『Tragic Transistor』白膠木簓ソロ

視聴1秒目から最高に濃い。要素の全てのクセと個性が強すぎる。詞と曲どちらが先に生まれたのかは知り得ないが『Somebody Stole My Gal』の引用と誇張が強いオオサカ弁から吉本新喜劇イメージだろうか。簓の所属事務所吉本なんかな。メロディは戯けたフレーズでも元曲よりも暗いトーンにアレンジされていて簓の半生のtragic溢れる。トランペットもミュートを使ってないので鋭くなってクール。サウンドでかなりキャラクターの内面を表現してあるなと思う。ラップは何というか”密”って感じ。文字数が多いし休みが少ない。息継ぎなしのマシンガン。最後に笑かしが入ってるのは最早職業病。これでバトルしてるかと思うと手数で攻めるタイプかな?

『Own Stage』躑躅森盧笙ソロ

めっちゃムーディー。イントロとアウトロだけ(のはず)のサックスが印象を決めてる。逆に声と重なるところは後ろの音が低め少なめで雰囲気作りをしてラップを際立たせてる。ただその前面に押し出された詞は簓のことと自分の反省点を述べていて我々は何を聞かされているんだ……?でかい感情で情緒をどついてくるしこういう人物に沼ったら深いんだ、オタクは知っている。1曲聞いた後のイメージは”星空に月の小舟浮かべ夢を探すこともできる”になったので躑躅森盧笙は80'sアイドル。

『FACES』天谷奴零ソロ

っょぃ(黒田さんこの声で怖い人と思われたくないはちょっと難しいんじゃないですかね)。ソロだと誰かに合わせる編集をあまりされないだろうから加減無しの声の圧が強い。普通に実力発揮したらやりすぎちゃったってなるデフォルト高出力マン。インストは魔王感溢れてRPGのラスボス戦で流れてそう。っょぃ。キャラクター設定もヒプマイシナリオの超重要人物だろうに分からないことだらけでもどかしくあるけど、少しずつ公開される詞やボイスドラマから想像を膨らませながら新しい情報を楽しく待ち続けましょう。

 

『SUMMIT OF DIVISIONS』

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多分21年8月に曲名と同じタイトルのライブをやってるのでそれ用の目玉曲だったんじゃなかろうか。summitという言葉からヒプマイの世界の有力6チームが協力する方向性が示唆されている。リアルタイムでの発表順に追えてたら先の展開予想してドキドキしてたんだろうな〜。

詞は自己紹介っぽかったり決意表明っぽかったりするので本当に18人の決起会みたいな場面だろうか。どついたれ本舗パートは3人でリレーしてるように見えて良い。簓の”どついたれ”→盧笙の”本舗”で繋がってるし盧笙→零も韻の踏み方繋がってない?後者は偶然かあるあるなんかな。連携感強い気がする。

 

ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- +』

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ヒプノシスマイクのスタート時のメインキャラクター全員参加曲に、ナゴヤオオサカメンバーが追加されたver.。

チーム毎の順番で最後に登場して”homies we are、どぉついたれ本舗〜”で雰囲気をふち壊してくるの当時は本当に衝撃だったと予想される。5チームはMVもラップも彩度低めのクールに決めてたところへ明るい声でストロングな色合いでバチバチのテッカテカに切り込んでいるので、ここで既にオオサカのスタンスは確立されている。多分松永さんも簓パートの三味線を参考にdreamin'nightを作ったんだろうな。

簓ラップはまた文字数が多い。オオサカメンバーのラップ初披露曲なのでこれが基準か。パフパフホーンとペットの上昇滑走音の味付けも好き。パフパフは昭和な印象強いけど、オオサカのMV背景もレトロなので三味線のテイストと合ってると思う。岩崎さんの発音は硬くないのに1文字ずつ粒がはっきりしてて不思議。早口ラップでも聞き取りやすいいくらでも聴いていられる。

盧笙パートのピアノにエリーゼのためにが引用されてるのはなんだろう。当時は盧笙の担当科目が不明だったからとりあえずピアノ初心者曲を使って教える人を表現したのか元曲のストーリーに何か意味があるのか。トリルに沿って流れるラップは気持ちいい。

零パートになると急にノイズ気味の低音ばっかりで不穏になるのなんなん。余韻の残る終わり方も怖い。初めの海千山千は自己紹介なんですかね。少し検索しただけでは故事の詳細は分からなかったから古典がキャラクター設定に関係あるか不明。

 

 

ヒプノシスマイク -Division Battle Anthem- +』

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2番目の全員参加曲。-Division Rap Battle-と比べるとMVはキャラクターよりもキャストさんが出てるのでノリノリの収録中を見るのが楽しい。あとそれぞれ最初にキャラクターのイラストが出るところで色のついた粒が散っているエフェクトがあるけどキャラが灰になってるみたいでちょっと笑う。全体的にテンポ速くて文字多いのでどのキャラも早口気味。リーダーの後のパートは地味に一人一人のサウンドにアレンジ入ってるけどだいたい分かりにくい。

簓パートが”神がかりなこの上方話芸”で始まってるの同意しかないんよな。簓CV岩崎さんのボイスは全部神がかってるぞ。MVでは岩崎さんが18人中1人だけ真夏の装いしてるのびっくりする。黒田さんなんて首にファー巻いてるぞ。代謝良すぎか?ラストの”かんとうべ〜ん”の仕草大好きです。盧笙パート、全体曲ではこれ以降(酔っ払ってなければ)情緒をどつくエモラップをかましてくるので泣く。今回は心を打つ教師の名言パターン。後半は殺意高いバトルラップなんだけど。零パート、急に金と女の話でアングラ感増すやん。えっち。自称犯罪者がラップ大会でどう扱われてるかほんま気になる。p行で破裂音の連続だけど息の爆発感がなくて耳障りは柔らかい(他曲でいるまさんCV駒田さんがp行扱うと圧がやばい)。

 

 

『笑オオサカ!〜What a OSAKA!』

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オオサカ3曲目。

笑オオサカ、わったおおさか、なんておおさか。すごいな!?!?!?!?プロの言葉遊びに脱帽。サウンドウルフルズさんでちょい懐かしロック。装飾の打楽器がかわいいしいちばん好きな打楽器のビブラスラップがちょこちょこ入ってるので感謝の念が尽きない。ラップバトル大会(我々の世界線ではディビジョン人気投票)用の曲として発表されて、戦ってる様子を見たことないのにどついたれ本舗の戦い方はこれだよこれ〜!(幻覚)ってなる魔法の曲。音楽の雰囲気や見る人聞く人を巻き込む歌詞から、MVを撮れば『恋するフォーチュンクッキー』の3800人で大通りを踊る構図が見える(幻覚)。イントロのDJ役はYUICHIさんお願いします。大阪に似たようなロケーションありますかね。愉快な曲なんだけど零パート以降の詞は全人類鼓舞型なのでチアフルソング。どついたれ本舗は救い。

 

Hang out!

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アプリのテーマ曲。18人参加曲。低BPMのゆったりとした雰囲気。これがチルアウトっていうやつか。今まで経験のあるリズムゲームはアイドルものでOPはほとんど溌剌とした曲だったので新鮮。詞も戦意バチバチのバトル感はなくてキャラクターがゆったりとしている日常の様子が描かれている。どついたれ本舗のパートは……多分呑んで駄弁ってるな……?全体的にサウンドは低音効いてるけど簓と盧笙の声と相まって他ディビジョンよりもデロデロした様子が見える。酔ってるわ。

簓の詞がめっちゃ面白い。前半の韻の踏み方大好き。”Dotsuitare”の読みが”イニシャルD”、”二死満塁”。”振らなきゃ当たらん”→”振ったら満足”→”取らぬ狸のタワーマンション(寒ギャグ)”、本当に簓が言いそう(言ってるのよ)。後半も気持ちよく聞けていわさきさんの表現ほんとすごいなあ。”フローリング”、”よぎる脳裏”の部分が特にお気に入り。盧笙パートは最初発表されたとき全ヒプマイファンが震撼したでしょ月2万円のインパクトが強烈すぎる。詐欺られて酔ってグデングデンでもちゃんと韻踏んでるから盧笙も立派なラッパーだよ。零パート、声のトーンは普段通りに聞こえるのにアルコール入ってるのわかるのなんでだろうなあ、喋ってる内容かな。どついたれ本舗、日々こんな感じで盧笙宅で酒盛りしてるんだろうな。

 

『なにわ☆パラダイ酒』

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どついたれ本舗2曲目はコミカライズの単行本特典。リズムゲームで聴いてdreamin'nightとは別ベクトルの衝撃を受けた曲。ゲームで遊んだ週末に特典付きコミックを探しに行った気がする。公式の曲の試聴はないけれど2022年に制作の方がカバーしてくれた。

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キャラクターよりもスタイリッシュな仕上がり。

dreamin'nightが最先端の三味線の音がするならパラダイ酒は敢えて野暮ったさを残したお祭りサウンド。背景に赤いぼんやりとした灯りの幻覚が見えるけど大阪の飲み屋街に赤提灯のお店あるんですかね。探せばあるか。

詞は飲酒のことしか考えてない。最後のお酒の名前を畳み掛けて韻踏んでるパートに圧倒される。ゲームのお酒の名前を探せ!的なリリック演出は全曲中いちばん見応えある(主観)。そして途中から盧笙がアホ程酔う。お前そこまでなるんか。簓は酔うと陽気さ増し増しになるんだろうか。他人に変な絡みしないのは助かる。掛け合いを見た零の感想が「悪くねえな」なのも飲まれてないように見えてちゃんと楽しく酔っ払ってるのかわいい。仲良し飲んだくれディビジョン。締めは簓のこれから頑張りまーすまたねーの挨拶で終わるけど3人はそのまま次の店か盧笙宅に雪崩れ込んで飲酒続けそうだなって思いました。もう勘弁してやれ。

 

『Joy for Struggle』

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ラップのバトルってこんななるんだ……。これは6thライブがキャストさんノリノリですごく楽しい。本当にJOY。黒田さんは過去1怖い。

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ヒプマイの世界ではキャラクターはコロッセオの剣闘士扱いされてるけどいつか情勢が変わったときには純粋なエンタメとしてラップを楽しんでほしいな。3人ずつでラップするパートがいちばんJOYで、オオサカ3人も仲良くほんわかぱっぱするしイケブクロも三位一体になってることの喜びが見てるこっちに伝わって嬉しい。好き。そのあとは漫才が始まって更にJOY。マイクオンだとオオサカがナンバーワンでフリースタイルだよ。お前らが優勝だ。

 

 

ヒプノシスマイク -Glory or Dust-』

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3Dモデルあるの!?!?!?!?

キャラが生きてる……マイク持ってる……スピーカー生きてる……全部衝撃。やっぱり招き猫ちゃんがいちばんかわいいな。ご主人の扇子と動きを合わせて小判を広げるの本当にかわいい。軽率にムツゴロウさんになっちゃう。ラストで簓が両の瞳を晒して普通にイケメンだったんだけど、そこまでやれとは言ってねえ。確かに締めのフレーズは眼輪筋に力入るけど大事なお目目は出し惜しみしてくれ、ファンへの殺傷力が高い。ラップはいつも通り聴きやすくて上手い。岩崎さんすごい。

黒板スピーカーは便利すぎ。文字も動く。イラストで見ていてもちょっと動かれると情報がパンクする。詞がエモの方なんだよな〜弱さを認めた上で克服して成長しようとする姿勢、泣きます。”今度はトリオで獲るDelight”、チーム愛に泣きます。

鳳さんも生きてる。羽バサバサで綺麗だね……。詞はもう一郎くんたちとの関係を(我々には)開けっ広げにしてんな。神話だとオリオンは獅子座の獅子も狩っているんだけど何か伏線ある?

3Dだけじゃなくてイラストのアニメーションもあるけど絵柄が好みなんよ〜テレビアニメの2期もやってくれないかしら。

 

『Survival of the Illest +』

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Hang out!の前のリズムゲームのOP曲。扱い的にはHang out!が主題歌らしい。オシャのサウンド。”求めてもおらんのに寄ってくるtroble しがらみStruggle 蹴散らすone mic (Let's get ready to rumble)”のフレーズが大好きでスウィング風のリズムが楽しいのはもちろん「そういうお話」が好き。なにか事件に巻き込まれてわちゃわちゃしてるような……

pocket.shonenmagazine.com

この回みたいなお話。こういう2次創作を一生見ていたい。盧笙パートの入りに鼓の音があって、躑躅と鼓、詞にはなってないけどサイレントで韻踏んでるなと思ってひとりでにっこりしてしまう。あとは公式の動画の韻の踏み方の話してくれてるコメント見てください。

 

『Double Trouble』

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過去編コミカライズの特典曲、左馬刻&簓のデュエット。それまでのどついたれ本舗の白膠木簓と比べて甘さ控えめ軽いけれどしっとりしたまるで高級お菓子みたいな声なので「そんなこともできるの!?!?!?」と驚愕した思い出がある。とはいえ簓の初出をリアタイで追ってる人からすると、おそらくオオサカ時代よりも先にMCD時代の彼が登場したはずなのでどついたれ本舗の楽曲の方で「そういう人だったの!?」となったのでは。左馬刻は過去と現在で大きく印象が変わることはないけど、イケブクロ時代の簓は一見おちゃらけ関西お兄さんかつアンニュイな影もチラつくブレーンの年長者(MCD内)の面が強調されて簓の解像度が一層細やかになった1曲である。

 

『ヌルサラのディビジョン・レップ・バトル』

すごい曲なのに単行本のCMすらない特典の簓&空却2人曲。『ヌルサラのディビジョン・レップ・バトル』はヒプマイ世界のテレビ番組らしい。同じ盤に収録されるドラマパートに当該番組の収録風景が描写されるが、ビッグバンド風のサウンドでイメージされるのは番組というよりも舞台っぽい。入りのレディース&ジェントルメンでシルクハットを投げる幻覚が見える。詞の内容はラップで地元自慢バトルだけど2人ともめちゃくちゃ難しいことやってる。バース2の簓パート後半に32分音符2小節×4セットで捲し立てるマシンガンは圧巻。空却は表拍と裏拍混ぜたリズムが複雑。この2人は能力高いキャラクター設定で、キャストさんもそれを表現できるからすごい。ハイクオリティなスキルを発揮しながらエンタテイメント要素を存分に表現してる大好きな曲……なんだけどリズムゲームは最高難易度の譜面になることが目に見えてるので実装されるのは恐怖という矛盾を抱えている。

 

『UNITED EMCEEZ -Enter the HEXAGON-』

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ラップバトル第2回大会決着後に発表された曲。公式ファンクラブの会員になれば古座サイズのMVが視聴できる。各ディビジョンのリーダーが参加。シブヤ優勝盤はドラマパートでリーダーたちの過去の軋轢が解消され協力体制が明確に……ドラマのオチがアレだったけどギャグっぽいのでこれからは仲良くやっていくんだと思う。頼むぞ。曲中で彼らの団結を正六角形に喩えているけれど、六角形を6等分したら三角形になるので、3人チームが6つ集まった様子も伺える。受け手の勝手な妄想ではあるが楽曲に参加していなくても18人分の魂を感じる。今後の物語の展開に期待。

 

『縁 -ENISHI-』 

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22年6月の新曲。ラジオ番組で紹介された関係で全ディビジョン中いちばんに新曲試聴が公開されるスケジュールとなった。開始1秒で泣く曲。事前に制作の方からヒプマイ初のレゲエですというおしらせはあったもののここまで情緒をどつかれるとは思わなかった。

 

カリブ系の暖かく寂しいサウンドにコブシを効かせた声が合わさりラップバトル敗退後に再起を図る強い意志を感じる。MVもチームカラーがオレンジなので日暮れの風景になっていて音楽にマッチしているし、日中の終わりがシナリオ上ひと段落した様子にもリンクする。サビ……もといフックの詞には、人との出会いに限った話じゃないけれど、なにか物事のきっかけはたいてい偶然でもそれを自身の確実なもの、当たり前のものにするのはその人の行い次第だよなとしみじみする。繋がる縁にほんまおおきに。

気になった点は盧笙の”託すその手に”の詞。過去CDのドラマやコミック版から盧笙は自身の実力不足を自力で補おうとする危うい真面目さを見せていたが、至らな苦とも仲間と支え合えるようになったのだろうか。今後ボイスドラマでどついたれ本舗の物語が進むのならもしかしたら盧笙がキーになるのかもしれない。零はいつも通りではあるが意味深なことばかり詞にしているのでヒプマイ全体のシナリオの方も気になるところである。

 

『CROSS A LINE』

youtu.be22年6月の18人の新曲。アルバムの表題曲かつ同月の配信ライブのタイトルにもなっている。公式が毎週配信している番組HPNMで曲の解説があったが出だしのアナウンスはラジオの音楽番組での曲フリだそうだ。曰く落ち込んだ時に聞くと元気が出る曲らしい。hoodstar然り完全にリラックスしている様子が描写されるがこちらの曲は明確に18人のキャラクターが独りで過ごしてそれぞれ何かに思いを馳せている。本題はやはり前回のバトル後に幾人かのわだかまりが解消し気持ちが近づいたことが示唆されていることだろうか。

零のソロに”この出会いは途中のトランジット?旅は道連れしてんなよな嫉妬”とあって、どついたれ本舗(ともしかしたら他のキャラクター)との出会いがひと時の通過点でなく彼の人生に連れ立って歩む存在になったのだとしたらどついたれ本舗3人の幸せを願うファンとしては感涙である。今まで描写されていないところにあるはずの零の真意とは別のところにあった簓と盧笙も、本来の目的と同格の存在になっていたら嬉しいなあ(願望)。とはいえ”してんなよな嫉妬”が誰に向けたワードなのか明確ではないし、その後に続くフレーズも解釈が複雑そうなのでハッピーエンドへ楽観視は難しくはあるが。今回のアルバムのドラマパートは番外編感が強くメインシナリオは進んでいないように思えるのでラップの解釈も確証が持てずもどかしい。きっと秋の新盤にドラマトラックが収録され物語に新たな展開がある……と信じてCDを予約するのであった。